転職をしようと考えた時にまず登録をお勧めするのが、転職エージェント=人材紹介会社だが、正直世の中にはかなりの数の転職エージェントがそんざいしてよく分からない、そんな方の声に応えるべく、現役キャリアコンサルタントの筆者が、徹底解説したいと思います。
転職エージェントを多角的にご紹介してきます。
✓本記事の内容
目次
1.人材業界のビジネスモデル紹介
2.大手転職エージェント企業 売上/従業員数
−各ビジネスモデルのトップ企業
1.人材業界のビジネスモデル紹介
人材業界の主なビジネスモデル4選
①人材派遣ビジネス
②転職エージェント(人材紹介ビジネス)
③求人広告ビジネス
④人材コンサルティングビジネス
①人材派遣ビジネス
人材派遣ビジネスとは、
自社に登録を促し人材を顧客先となる企業に派遣することです。ここでのポイントは、人材の雇用主が、派遣元である派遣会社である点です。有名な派遣会社としては、パソナなどがあります。
パソナは様々な事業を行っておりますが、事業収益のほとんどをこの派遣事業から売り上げています。
主なキャッシュフローは派遣先である顧客が支払う約30%程度が人材派遣会社の手数料となり、その残りを登録人材(派遣される人)に支払うという流れです
派遣されるスタッフがすぐ辞めてしまったり所謂派遣切りなどにあってしまうと派遣元であるパソナのような企業の業績は安定しませんので、少しでも長く働いてほしいと思っています。
派遣先の顧客のメリットしては派遣されるスタッフへの福利厚生費、社会保険費、研修費用、その他の負担がないので人件費を浮かせることが出来ます。
派遣元もの(パソナのような)企業はこれらを負担しなければなりませんので
その分利益は薄くなります。
代表的な業界企業
□パソナホールディングス
誰もが自由に好きな仕事を選択することができ、それぞれのライフスタイルに合わせた働き方のできる
社会の実現を目指し、挑戦し続けています。
をモットーにしているパソナは全国に拠点を構え、人材紹介事業も行う
多角的に事業を展開している人材企業です
□パーソルテンプスタッフホールディングス
2013年にテンプスタッフホールディングスがインテリジェンスを買収し
業界を激震させたのは記憶に新しいですが、
国内外に600拠点以上と圧倒的な規模を誇っています。
□テクノプロホールディングス
技術系人材サービス企業として国内最大規模の技術社員数を擁するテクノプロ・グループは、機械、電気・電子、組込制御、ITインフラ、ソフト開発・保守、化学、生化学、建築施工管理など幅広い技術領域でワンストップソリューションを提供しています。
②転職エージェント(人材紹介ビジネス)
転職エージェント(人材紹介ビジネス)とは、顧客となる企業に人材を紹介することです。
その紹介手数料が高く転職をした求職者の年収の約30%程度となることが特徴です。
リクルートエージェント、パーソル(旧インテリジェンス)の2社が大きなシェアを誇っています。上記の人材派遣ビジネスと大きく違う点は、求職者を自社で雇用しない点です。求職者を雇用しない点が最大のメリットとなり報酬の100%を計上出来ることです。
デメリットは成果報酬型で有ることがほとんどのため常に顧客と求職者のマッチングを行う必要があり、労働集約型になりやすい点です。
より詳細な転職エージェントに関する説明はこちらか
代表的な業界企業
□リクルートエージェント
リクルートエージェントは、人材業界国内最大手の人材紹介会社です。
業界最大の圧倒的な非公開求人数と転職成功ランキングNo.1の実績を持っています。
非公開求人9万件を含め10万件以上の求人を有する転職エージェントです。
勿論登録あとはキャリアコンサルタントによるサポートがあるので、転職を考えたら一度は登録をしてみるべき転職エージェントです。
□doda(パーソルキャリア)
国内第二位の売上高を誇る人材紹介会社。非公開求人9万件以上、営業力が高く独占求人が多い点が特徴。面接対策や応募書類作成のノウハウも高い。
□JACリクルートメント
外資系・グローバル企業などの海外転職に強い転職エージェント言えば、JACリクルートメントです。
グローバル、高年収、専門職などの求人を厳選して紹介してくれます。
外資系ではありますが、日本国内でも老舗の企業で、人材紹介事業のみに特化しているので、丁寧な転職支援サービスを受けられると評判です。
グローバル系やハイクラス系の転職をお考えの方に人気です。
③求人広告ビジネス
求人広告ビジネスとは、所謂”ナビ系”と言われるサービスになります。
リクナビやマイナビなど新卒向けの求人サイトやエンジャパン、リクナビNEXTなどの転職者向けのサイトに代表されるものです。
複数の企業の求人情報を一覧にしてまとめて、就活生や求職希望者に企業の採用情報を提供することで、掲載企業から広告代金として収益を得るものです。
メリットしては、スマホの普及による求人サイトでの検索が増えており、その膨大な数の求職者に情報を流すことができる圧倒的な広告力が挙げられます。デメリットは、このビジネスモデルにおいては、どうしても広告費を掛けられる企業(資金力)のある企業が有利になってしまい、求職者が本当に出会いたい企業には出会えない可能性がある、ということです。
※高い費用をだせる企業の求人=トップページに表示されるからです。
口コミなどに関しても、掲載企業としてはネガティブなイメージは発信したくないなどの意図から掲載しないなどといったケースもあります。
代表的な業界企業
□リクリルートキャリア
言わずとしれたリクルートの中核企業になります。
就活生におなじみの新卒専門の求人広告サイト「リクナビ」や中途向けの求人広告サイト「リクナビNEXT」を運営しています。
求人件数・会員数共に業界トップクラスであり、特に、学生には人気の求人広告サービスです。
□マイナビ
実は元々はリクリルートの販売代理店とした創業した企業です。
でも現在はリクリルートのナビ系サービスにとって最大のライバル企業と言えるでしょう。
マイナビは、新卒向けの「マイナビ」や中途向けの「マイナビ転職」を展開しています。高い営業力で大手から中小企業まで幅広い企業情報を網羅しています。
□Indeed
2012年にリクリルートグループに約1,000億円で買収されたアメリカ創業企業です。最近IndeedのCMを目にしないことは無いのではないでしょうか。
求人を検索することに特化した「求人検索エンジン」でその求人数規模は世界最大を誇り1,600万件にのぼります。
④人材コンサルティングビジネス
皆さんにとってはあまり耳慣れない言葉かもしれません、
というのもこの業界の企業はどちらかというと求職者向けというよりも
toB向けのビジネスが中心となります。
そのためあまり転職を考えてる時に耳にすることは無いかもしれません。
代表的な業界企業
□リンクアンドモチベーション
社名にモチベーションと入っていることでも分かるように
社員のモチベーション管理や向上、人事制度に関するコンサルテーションなどを主な事業としてます
□リクルートコミュニケーションズ
人材周りを全て包括的にサポートするリクルートグループにて、
人材の採用と育成に関するサービスを提供しているコンサルティング会社。
様々な人材トレーンングプログラムやコンサルティングサービスも大きな魅力です。
□グロービス
グロービスと聞くとグロービス大学などを思い出す人も多いと思います。
経済分野における社会人教育・投資を行う企業グループ。
『経営に関する「ヒト」・「カネ」・「チエ」を提供し、社会の創造と変革をサポートする』ことを謳っている。
如何でしょうか?
人材業界のビジネスモデルに関してご理解頂けましたでしょうか。
それぞれの企業に得意領域とそうでない領域があるので
皆さんの希望の転職に合った会社に相談するべきだと思います。
最後になりますが、
各転職エージェントの売上、従業員数といった
その会社の規模感の分かる数値をご紹介します。
大手転職エージェント企業 売上/従業員数−各ビジネスモデルのトップ企業
会社名 | 売り上げ | 従業員数 |
リクルートエージェント | 6,799億円 ※メディア&ソリューション |
約609名 |
doda | 7,221億円 ※グループ連結 |
約5,000名 |
パソナキャリア | 150億円 ※人材紹介のみ |
約9,000名 |
マイナビエージェント | 1,745億円 ※グループ連結 |
約9,000名 |
クイック | 167億円 | 約1,000名 |
JACリクルートメント | 160億円 | 約700名 |
type | 109億円 | 約600名 |
ワークポート | 39億円 | 約400名 |
メイテック | 936億円 | 約7,000名 |